学 会 刊 行 物

『唯物論研究年誌』第22号「現在の〈差別〉のかたち 」
(2017年10月刊)

優生思想とヘイトクライムが最悪のかたちで結びついた相模原事件。難民・移民の増加によって欧米で高まる排外主義。人種、性別、貧富の差など古くて新しい〈差別〉の諸相から、現在の社会状況が抱える問題点をあぶりだす。

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特集:現在の〈差別〉のかたち

現在の〈差別〉のかたち――特集にあたって
インタヴュー 傷を抱えて他者と生きる奥田知志
「人間の価値づけ」という差別と暴力――「尊厳」論の問題性も見据えて藤谷秀
ケアワークと性差別――性別役割分業・人種間分業・グローバリゼーション佐藤靜
新自由主義政治の新たな段階と排外主義の台頭二宮元
「ヘイト本」のメディア論――雑誌的書籍(ムック)が作り出したヘイトの流通・展示・編成清原悠
「消される」という差別――原発事故〈自主〉避難者たちの現状吉田千亜

思想のフロンティア

ポピュリズム、「右」の躍進と「左」の苦境百木漠

レヴュー・エッセイ

「ポスト3・11自衛隊映画」としての『シン・ゴジラ』――「市民」と「地方」の捨象によるナショナリズム須藤遙子
相模原障害者殺傷事件から考える――社会福祉から優生思想を引きはがすため中嶋英理

研究論文

堀景山『不尽言』――〈自然〉の再出現の意義吉川宜時
チャイルド・アクティヴィズムと熟議システム――もうひとつの「子ども参加」の理解にむけて西山渓
物を認識することはいかにして可能か――ヘーゲル『精神現象学』「U知覚」に関する一考察上田尚徳

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